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水谷竹秀▼日本を捨てた男たち――フィリピンに生きる「困窮邦人」

20120403

2012.04.03日本を捨てた男たち


「彼らは日本に住めないんですよね。フィリピンが住みやすい。日本では、ああいった人は受け入れてもらえないんですよ。日本じゃ苦しくて生きていけない。

こっちじゃ近所の人も『来い来い』と言って一緒に飲み始めて、ちゃらんぽらんな生活が楽しいんですよ。

誰も過去を聞かないし。


一生懸命に働いてお金を稼ぐことができない人たちなんだなあと思って。〔…〕

女、薬にはまっている人が多い。ああいう味を覚えちゃうと駄目なんですよ。人間は堕落していくもんなんだと思いますね。

だいたい、60、70のおじさんを本気で愛してくれる若い女の子なんていませんよ。結局はお金ですよ、お金」



▼日本を捨てた男たち――フィリピンに生きる「困窮邦人」│水谷竹秀│集英社│ISBN:9784087814859│2011年11月│評価=

〈キャッチコピー〉
居場所を失った日本を捨て、彼らはフィリピンへ飛んだ。待っていたのは究極の困窮生活。しかし、フィリピンは彼らを見捨てなかった。第9回開高健ノンフィクション賞受賞。

〈ノート〉
上掲部分は、在フィリピン45年、旅行代理店を経営する日本人女性ムイコさん(70歳)の弁。

本書に登場する困窮邦人は5人。それぞれの日本での過去とフィリッピンでの現在の生活状況が綴られる。日本を“捨てた”はずが、日本に“捨てられた”男たち。

“ホームレス邦人”への丹念な取材によって、自己責任を強調する日本社会とフィリピン人たちの家族主義の温かさ、親切さとを対比させる。

著者は在フィリピン邦字紙の記者。あたたかい視線で“どうしょうもない”男たちの言動を追うが、著者は自らの在フィリピンの生活をも肉声で語ってほしかった。

東南アジアでドロップアウトする人たちを追跡したノンフィクションは数多くあり、本書は開高健ノンフィクション賞を受賞しているものの、とくに注目作でもない。

〈キーワード〉
フィリッピン 困窮邦人 
〈リンク〉
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瀬川正仁■ 老いて男はアジアをめざす――熟年日本人男性タイ・カンボジア移住事情


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